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ヨーロッパ陶芸展 2

ヨーロッパ陶芸展 2 EUROPEAN CERAMIC ART II
平成9年2月27日(木)〜3月15日(土)
午前10時30分〜午後6時/但し、3月3日(月)、3月10日(月)は休廊

昨年の10月に引き続きヨーロッパの陶芸家の作品をお届けする。前回、展示できなかった作家のものだ。何故一度にお見せできなかったかというと、作品が届いてから分かったことなのだが、各作家の作風はもちろん、作品のどれもが個性にあふれているので、並べてみると一つ一つかなりの間隔を必要とし、私どもの店内には展示という観点からうまく納まらないことが分かった。全体の構成とか作品どうしの調和をと考えると2回に分けざるをえなかった次第だ。やはり、同じ焼き物といってもその国とか地域とかの風土からくる違いのあることを改めて認識した。

ところでお客様の反応にも興味深いものがあった。“何に使うのか"というお問い合わせが多かった。じつは、このお答えが難しい。どう使うか、決まりは勿論ない。お求めいただいた方の自由なのだ。いってみれば、その方のお気持ちで、茶碗にも見立てられるし、花入れに使ってもいい。どうも固定的というか、限定して物を考える方が多いのには驚いた。もう少し柔軟に自由な発想で楽しまれることを提案したい。
平成9年2月 酉福店主 青山益朗

Ulla Hansen
ウッラ・ハンセン(デンマーク)

ウッラ・ハンセンは、円筒形の花瓶・鉢・皿などの様々な形の作品を製作している。彼女は、ユトランド粘土とフランスのラ・ボルヌで採れるせっ器用粘土を用いて製作している。まず作品を轆轤で形成した後、さらに手を加えることが多く、表面に深い溝などを刻むこともある。また、作品には化粧土が施され、色付または透明の釉薬をかけて仕上げられるが、装飾的なものは控えめである。窯は電気窯を1200度ぐらいの温度で使用しており、木材のチップを一緒に用いて作品の還元焼成を行っている。

●1953年生まれ
●1974年〜1979年:オアフース市にあるユトランド美術学校に学ぶ
●1976年:イタリア・ファエンツア市の国際陶磁器コンクールで金メダルを獲得
●1980年:コペンハーゲンでKE賞を受賞

展覧会
デンマーク・イギリス・ドイツ・イタリア・スウェーデン・スイス等で開催
Anne Floche
アンネ・フレッヒェ(デンマーク)

アンネ・フレッヒェの作品には、鳥・花・魚・樹木等をはじめとする自然のモチーフが生き生きと描かれている。それらは前もって彼女自身がスケッチした題材であり、彼女独自の大変珍しい刷毛を使って描かれている。彼女は、自宅を囲む自然から、あるいは、絵画・文学・織物・音楽などの他の芸術からも作品のヒントをつかんでいるが、彼女の作品の醸し出す雰囲気は、非常に日本的であり、また大変に詩的なニュアンスを持ち合わせている。彼女はユトランド粘土とせっ器用粘土を混ぜて作品を製作しており、作品の表面には明るい色の化粧土を施し、釉薬を数回にわたって塗り上げている。近年、ガス窯を使用するようになったが、 1200度の温度で作品の還元焼成を行っている。

●1952年生まれ
●1973年〜1978年:オアフース市にあるユトランド美術学校に学ぶ
●1988年〜1991年:同校にて教鞭を執る

イタリア・ファエンツァ市の国際陶磁器コンクールで金メダルを獲得。奨学金を受けて、タイ・韓国・日本・スペイン・モロッコ・イスタンブール等で学ぶ。

展覧会
デンマーク・イギリス・ドイツ・スウェーデン・スイス等で開催
Aline Favre
アリンヌ・ファーブル(スイス)

1932年にジュネーブで生まれた私は、スイスのジュリアンで生活し、仕事をしています。 1949年から1953年にかけて、私はジュネーブで絵画や陶芸の修行をしましたが、最終的に陶芸を志すきっかけになったのは、この時期に出会ったフィリップ・ランベルシーとマリオ・マスカランのお陰です。1956年以来、私は自分のスタジオや仲間と共同のスタジオで製作を行ってきました。 1960年にはジュネーブの美術学校で教鞭を執り、 1965年からは装飾美術学校で陶芸を教え始めました。1978年には、E・ゼラーとの共同作品が金メダルを受賞しました。また、1980年にアメリカを訪問した際には、表現力の豊かな手法に出会い大きな影響力を受け今日に至りました。1957年以来、数回の個展やグループ展を、スイス及びその他の国でも開いています。また、作品は、スイス、フランス、ドイツ、イタリア、アメリカ、日本の美術館に展示されています。
Jennifer Lee
ジェニファー・リー(イギリス)

●1956年:スコットランドのアバディーンに生まれる
●1975年〜1979年:エジンバラ美術学院に学び、 ADの学位を取得
●1980年〜1983年:ロンドンの王立美術専門学院に学び、同学院で修士号を取得

個展歴
●1981年:エジンバラ市のスコットランドギャラリー
●1984年:ロンドン市のアナトールオリエント
●1985年:ロンドン市の近代美術協会の工芸評議会における催し・ロゼンタールスタジオハウス
●1986年:マンチェスター工芸センターのロイヤルエクスチェンジシアター
●1987年:ロンドン工芸評議会のビクトリア&アルバート美術館・リーズ市アートギャラリー・工芸センターデザインギャラリー
●1990年:ロンドン市のギャラリーベッソン
●1991年:ニューヨーク市のグラハムギャラリー
●1992年:ロンドン市のギャラリーベッソン
●1993年:ストックホルム市のレヨネットギャラリー スウェーデン・イェーテボリー市レースカ手芸美術館
●1994年:アバディーン市のアートギャラリーと美術館 東京 ギャラリー小柳
●1995年:ロンドン市のギャラリーベッソン

Ulla Hansen ウッラ・ハンセン(デンマーク)高さ:13.2cm×直径:6.5cm

Anne Floche アンネ・フレッヒェ(デンマーク)高さ:7.5cm×直径:40.5cm

Aline Favre アリンヌ・ファーブル(スイス)高さ:36.0cm×幅:35.0cm×奥行き:18.0cm

Jennifer Lee ジェニファー・リー(イギリス)高さ:25.2cm×直径:13.0cm



Jean Girel
ジャン・ジレル(フランス)

1947年サボアに生まれる。伝統陶芸家のもとで修行を積む。マソン美術学校で美術教育を受け、造形芸術学士号をパリで取得する。1976年以来陶芸に専念するようになり、独自の手法で作陶する。

●1977年:パリのオテル・ド・サンスで開かれた近代陶芸展
●1979年:ジュンヌビリエで開催された「陶器の道のり」展
●1980年:パリの装飾学術博物館で開かれた工芸展
バロリスのビエンナーレ陶芸展
●1981年:シャトルーで初めて開かれたビエンナーレ陶芸展
●1982年:ダルムシュタット美術館
●1983年:セーブルの国立陶芸博物館で開かれた「土と火から」展
●1986年:日本で開かれた「今日のヨーロッパ工芸」展
●1987年:オランダのデベンテールで開かれた「四大要素芸術」展
●1989年:オーセールで開かれた「ヨーロッパ陶芸家」展
●1990年:ミュールズのメゾン・ド・ラ・セラミック
●1991年:パリの装飾芸術博物館で開かれた「ベルナール・パリシーを称えて」展
●1992年:ニヨンのトリエンナーレ陶芸展
●1993年:サントで開かれたビエンナーレ陶芸展
●1996年:クラマールのル・ラボリで開かれた「静かな生活」展
Lis Ehrenreich
リス・エーレンライク(デンマーク)

リス・エーレンライクは、プレート皿・鉢・蓋物・花瓶等を製作している。作品は、ユトランド粘土やフランスのせっ器用粘土を混ぜて土作りをし、轆轤で形成した後にさらに手で削りを入れたりしている。彼女は、化粧土のテクニックを得意としている。中でも特にチェス盤の模様(市松模様)は、浮き彫り装飾と同じ技術で仕上げられており、この手法には古いガラスからかたどったスタンプを使用している。

●1953年生まれ
●1976年〜1981年:オアフース市のユトランド美術学校に学ぶ
●1981年:オアフース市にスタジオを構え製作に励む
「1879年度手工芸者大賞」の銅メダルを受賞

展覧会
旧チェコスロバキア・デンマーク・イギリス・ドイツ・スウェーデン・スイス・アメリカ等で開催
Edouard Chapallaz
エドゥアール・シャパラ(スイス)

私に深い感銘を与えたもの、それは中国の陶芸家が自分の作品に付けた「澄んだ月」「雨後の青空」「兎の毛並み」などの名前や、その名前が自然の詩になっていることである。これらの名前は単純であるかに見えて、多くのことを表現しており、作品に詩的情緒を与えている。私の作品も、空・石・水などの自然を思い起こさせるようなものであって欲しい。何よりもある種の平穏さ、満足感、喜びといったものを表現したい。現実の世界には不安なことが多くあるが、不安に満ちているわけではない。火を用いて熟れた果実を作り出すこと。いくらかの安心感を与えること。私の作品が人間の友となり、一休みしてうっとりと眺めたくなるような気持ちにさせ、そして、何かを見出して抱きしめたくなるような気にさせるようなものであって欲しい。だが、正直にいって若いころの私は自分の喜びのために作品を作っていたエゴイストである。ある種のエゴイズムや情熱がなければ、創作を行うことはできない。私は「夢見ずして何かを成し遂げることはできない」というバラシュールの言葉が好きである。私もまた、自分の夢を現実のものとすることを追い求め、それを人と分かち合うことを望んでいる。

●1921年生まれ・スイス陶芸アカデミー会員・数多くのコンテストでも審査委員長を務める。

Jean Girel ジャン・ジレル(フランス)高さ:12.5cm×直径:20.5cm

Lis Ehrenreich リス・エーレンライク(デンマーク)高さ:14.0cm×直径:19.0cm

Edouard Chapallaz エドゥアール・シャパラ(スイス)高さ:16.0cm×直径:14.5cm


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