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塗師の仕事 手塚隆 漆展
へぎめ隅切盆 木地透(部分)角33cm / 三九吸椀 木地透 径11.5cm 高9.2cm

塗師の仕事 手塚隆 漆展
平成9年11月13日(木)〜11月22日(土)11月17日(月)は休廊 午前10特30分〜午後6時30分
最終日は午後4時まで
TEZUKA Takashi
Exhibition for his recent works of Urushi, lacquer ware, forthe daily use by utilizing the traditional
technique inherited in his family
November 13-22, 1997(closed on 17, Monday) 10:30am-6:30pm(4:00pm on last day)

「娘の髪の毛で作った刷毛が一番ですね。」と、手塚さんははにかむ。見せてもらうと、木枠にびっしりと髪の毛が詰まっている“通し刷毛"という刷毛が大小いくつもあった。この刷毛は、鉛筆を削って使うのと同じように削り出しながら使うもので、漆を塗るのには欠かせない道具の一つである。きれいで、とろりとした漆の肌合いを求めるのには、刷毛の硬さの具合が重要だ。硬すぎず、柔らか過ぎず、日本人女性のこの硬さがちょうどいいのだと説明を受けた。そして手塚さんは、この刷毛を二組ずつ作ったそうだ。一組は塗の仕事用に。もう一組は親子の記念に。また、手塚さんの塗師としてのこだわりは刷毛だけではない。漆の精製も自分で行っている。漆は岩手県浄法寺産のものを使用し、幅1m、長さ2m、深さが40cmぐらいある“船"と呼ばれる木でできた桶のようなものに漆の原液を入れ、“くろめる"という生漆から水分を少なくしていく作業を、天日に当てながら2日がかりで行う。

自分自身の漆の表現を求め、漆作家として独立して10年が経過した。木曽に生まれ、漆の家に育ち、自然と漆を愛する者になった。そして、漆の後継者が減少している事や、現代生活の中で漆器を使う機会が少なくなった事などが、手塚さんの漆へ対する情熱を、ますます掻き立てる原因になっている。「漆器は、扱うのに難しい器ではありません。もっとどんどん使って、良さを見直して欲しい。」と手塚さん。たしかに、漆器はお正月の“お道具"ではない。今回の個展では、そこのところを是非確認して頂きたい。
店主 青山益朗

楪子(菓子器)赤 径13cm 高9.7cm / 莨盆形花器 径16cm 高26cm / 三九吸椀 木地透(5客)径11.5cm 高9.2cm



手塚 隆 (てづか・たかし)
1950年 長野県楢川村平沢に生まれる
1970年 父 手塚勘久に師事
1991年 第26回全国漆器展 通産省生活産業局長賞受賞
1992年 第27回全国漆器展 通産省生活産業局長賞受賞 朝日現代クラフト展 準グランプリ受賞
1993年 国際デザインコンペティション入選
1994年 第9回国民文化美術展秀作 第2回「漆の美」展 奨励賞受賞
1995年 第19回全国伝統的工芸品展 内閣総理大臣賞受賞
第69回国展初入選
1996年 国際漆デザイン展入選


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