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店主のささやき
新聞や週刊誌の連載を読んでいると、時として作者の「最近忙しく、時間を取られて締め切りに間に合わない」というような下りがある。一つの楽屋落ちの話であるが、そうして升目を埋めているのだろう。物事に締め切りがあるから、前に進むのだ。学生に試験があるから勉強するようなもので、締め切りの無い連載が成立しない。昔、編集の仕事をしていたが、作家に原稿を貰いに行き、良く待たされたものだ。というような言い訳しながら今回もささやきの締め切りを守らなかった私のふがいなさをご披露することとなった。

さて、今回はなかなか書く材料を見出せない。そこで、最近に詠んだ俳句をご紹介したい。
月に一度俳句の会を開いている。江古田にある昔からの珈琲店の仲間たちとの会で去年の夏、8月19日にハイクに因み始めもう一年以上も続けている。若い方も多く、新しい俳句を詠む機会となっていて私にとって楽しい時間だ。

その去年の8月19日に詠んだのは、
「夏の朝 水を欲しがる 植木鉢」

9月19日は、
「赤とんぼ 夕陽にとまり 赤に赤」

10月17日は、
「神無月 出雲の土地に 神宿る」

12月19日は、
「街に風 震えるこころ 財布かも」

歳が変わり、
「お正月 さても何から たべようか」

2月には、
「冬の夜 星ひとつこそ 輝きを」

3月
「朝日のぼりて 陽炎の 霞む空」

6月
「巷にも 雨が降るよう 心にも」

9月に入り、暑い夏の思い出を詠む
「暑い夜 ネコも眠れず 喘ぎ声」

そして10月に新しい試みとして三つの句を一つの流れとして詠むようにした

「君思う 心のうちに 雨が降る」
「日の落ちる 濡れた舗道に 響くのは」
「一人待つ 耳に聞こえる 君の幻」

そこで、一句Joyさんの器に詠みて、
「ひかりうけ ガラスの器 すきとおる」

お粗末さまでした。

酉福店主 青山光雅

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