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鎌倉彫と蒔絵の融合 「漆芸6代目 松永龍山展」
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第5回鎌倉彫創作展大賞受賞作「梅額」
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ギャラリーの入口正面に「梅額」は飾られていた。
1976年度鎌倉彫創作展の大賞受賞作品であり、龍山さんの作家としての出発点となった記念碑的な作品である。
巨大な力で梅の木をパネルに圧しつけて固定しようとするのに、梅の木はまだうねうねと脈打ち、拍動し、額を突き破りそうである。
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鎌倉彫といえば盆や茶托と相場がきまっていた当時、この作品は審査員はじめ見る人に衝撃を与えたという。
純粋なアートとしての鎌倉彫が登場したのである。この受賞で創作欲に 火がついた龍山さんは、次第に鎌倉彫だけでは飽き足りなくなり、加飾の世界に足を踏み入れていく。
「人間国宝の田口善国先生に蒔絵を見てもらっていたのですが、あるとき先生が『松永君は彫刻ができるからいいなあ』とおっしゃったんです。その言葉がおおきなヒントになりました。鎌倉彫と蒔絵が、お互いを殺し合うのではなく、効果を高め合うことができればすばらしいものができるのではないか、と考えたのです」
しかし、鎌倉彫の源流は仏像彫刻にある。どっしりとした力強さが魅力なのである。色彩も一色で渋い。その鎌倉彫と華麗の極致といってもいい技法とを、どう融合させようというのか。
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その答えが、展示された作品の数々である。それは従来の鎌倉彫とはまったく異なる。
会場に入ってとまどうのは、個展というより、まるで2人の作家の合同展のように、作品の傾向がはっきり2分されていることなのだ。
壁面には従来の鎌倉彫の大作が並ぶ。一方中央には、蒔絵や螺鈿を施した、いままであまり見たことがない独創的な作品が展示されているのである。
鎌倉彫と加飾の魅力をひとつの作品で同時に実現する、これは力業といっていい。いや、離れ業かもしれない。そしてここに、あやしい魅力に満ちた龍山ワールドが現出したのである。
「漆芸6代目 松永龍山展」は2001年10月4日(木)まで、鎌倉市二階堂27-9「龍山」(TEL0467-24-8868)で開かれている。12時〜17時。
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| 6代目松永龍山さんのプロフィール |
1943年生まれ。
塗りは父5代目龍峰に、彫りは仏師望月秀晃と鎌倉彫彫り師中島茶秀に師事。
1976年、鎌倉彫創作展で大賞受賞。
鎌倉彫の普及に努めるかたわら、「自分にしかできない作品」を追求し始める。
1985年から蒔絵の人間国宝田口善国、さらに村井養作に師事。
1999年から2年間、伝統鎌倉彫事業協同組合理事長を務める。
県知事賞、鎌倉市長賞などさまざまな賞を受けている。
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