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Vol.2 「鈴木睦美作・朱塗尻向付」

陶器は、織部・志野にしろ素材が土である為、形が自由で数多くの名品が作られている。漆器は木を素材にする為、指物師か挽物師に頼んで形を作り、丸か角でしかない。

金沢県立美術館の九谷の資料室で輪つなぎの形をした品の良い銘々皿を見た時、この形なら漆でも作れると思い作った作品がこの朱漆尻向付である。始め、ロクロで薄く挽いた同じ形をした木地を20個作り、それぞれ中心から5mmはずして切り離し、大きい方どうしを向かい合わせにくっつけ10個の作品にしたのがこれだ。切り離した残りの木地は、5個をつなぎ梅形にして仕上げ、お菓子を入れて使っている。木地の段階で切り離し、くっつける方法は無限に形の大きいものが作れる。私は一時期この方法で多くの作品を作った。

この尻向付は、日本の女性のお尻の形に似ているのでその名にしたが、触れば気持の良い器で、特に、鱧や赤貝の新鮮な刺身を入れて客に出すと朱と形、中身の刺身との調和が良く、喜んでいただける器となった。

鈴木 睦美




鈴木睦美 略歴
主な国内個展
1975年 京都高島屋(以降78・83・86・88・91・94・2000年)
1995年 銀座和光ギャラリー(以降95・97・2000年)
1996年 南青山酉福(以降98・99・2000年)
2000年 「うつわをみる」展出品
(東京国立近代美術館)
2001年 「京都の工芸」展出品
(東京・京都国立近代美術館)
主な海外展示及び展覧会

ストックホルム国立東洋博物館
コペンハーゲン王立工芸博物館
ブリュッセル王立歴史博物館
ケルン市立東洋博物館
シッツトガルト州立リンデン博物館
ロンドン ヴィクトリア&アルバート博物館
台北市立美術館
オックスフォードアシュモリアン博物館
フランクフルト工芸博物館
サンフランシスコ東洋博物館
ジゼルクローエギャラリー(ブリュッセル)
E&Gフランケルギャラリー(ニューヨーク)
メトロポリタン博物館
メキシコシティー現代文化センター
ハンメリンナ美術館
ほか

作品収蔵
ニューヨークメトロポリタン博物館
ニューヨーク近代美術館
サンフランシスコ東洋博物館
ロンドン ヴィクトリア&アルバート博物館
ストックホルム国立東洋博物館
宮内庁
ほか10の博物館

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