多治見市PRセンター(岐阜県多治見市創造館内)の「美濃リ食器」の売り場。アースカラーの土色を生かした心やさしい器たち。毎日の食卓で心おきなく使える工夫がなされている。5客(枚)セットなどで買っても2000円〜5000円位と財布にもやさしい器たちである。
ノブ プレート・ボウル・マグカップ
「美濃リ食器」より、フィンランド人デザイナー、カミーラ・グロスのデザインによるシリーズ。このプロジェクトに最も積極的に取り組んでいるメーカーである市原製陶(株)が製作を担当している。
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──リサイクルをしているのは美濃焼だけですか?
有田焼が2000年頃から視察に来るようになって、今は実際にリサイクルを行っています。まだ一般回収まではしていなくて、産地の中で発生した不良品をもう一度原料として使う段階ですね。本当だったら埋め立てゴミに持っていくものを、原料化しているのですよ。
それと、最近始めたのが瀬戸。今年の12月の発表を目指して頑張っているはずです。
信楽は商品化はしていませんが、研究所レベルで、早くから研究をしていました。
一つの産地でも二つの産地でも同じふうにやってくれた方が、やきもの業界のためになるし、美濃焼の刺激にもなるし、より環境をテーマにした食器作りが成長していくと思うんですよ。皆さんこれからの時代をにらみながら、原料が枯渇化して行っている状況と合わせながら、環境のことを考えているのでしょう。
──土の枯渇化が気になるのですが……?
ひどい状態かは分かりませんが、一番枯渇しつつあるのは粘土だと思いますね。美濃焼の産地で言うと、蛙目粘土や木節粘土。
これは美濃で一番大きな粘土鉱山を持っている人の言い分ですけれど、バブルの頃のように毎日生産していたら、とうに閉山になっていました、というのですよ。需要が下火になったから、今はもっている。でも節約してあと20年かな、と。
それと、海外からカオリンなどをどんどん輸入しているということは、それだけ物流エネルギーがかかっているということですよね。できたら、できるだけ産地の近くで調達した方がいい。
──ますます食器リサイクルにはげまないと。
ゴミの埋め立て地の延命化にもなりますよね。不燃ゴミの10パーセント近くが食器だと言われていますから。いろいろな廃棄物業者さんが見学に来たり、関わってくれたりしていますが、不燃ゴミの中で最近目立つようになってきたのは、焼きものだというんですね。資源化されずに残っているのは焼きものだ、と。
──それはゆゆしき事態ですね!
今までは、できるだけ安く作って大量に売れて、よく儲かるようなデザインをしてきたじゃないですか。
でもこれからは違います。これからデザインされて作られるもの、食器だけではなく車も何もかもすべてに言えることですが、プラス環境、エコロジーを配慮して、地球環境にできるだけ負荷を与えない、人間や自然環境の保全を考えながらデザインしていく。
この“環境を抜きにしてデザインを考えると、いくら面白いデザインであってもこれからは意味を成さない”というのが僕の持論です。ライフサイクル・デザインといって、食器だけではなく製品が持っている一生をどうデザインするか。
ものってやっぱり、人間と同じように寿命があるじゃないですか。寿命がつきたあとまで責任を持つようなデザイン。これが、これからのデザインだ、といつも言っているのです。 |